Day 7 / Day 30 Retention は、初訪問から1週間後・1ヶ月後にプレイを続けているユーザーの割合。Day 1 が短期の興味を測るのに対し、これらは「定着」を測る指標として、Robloxのアルゴリズム評価とLTV算出の両面で重要です。D7 はトップチャート入りのアルゴリズム評価に直結し、D30 は広告投資の上限を決める LTV の基礎値になります。
この用語のまとめ
- D7 = 初訪問の7日後にもプレイしたユーザーの割合
- D30 = 初訪問の30日後にもプレイしたユーザーの割合
- Robloxの目安: D7 中央値10〜15%、D30 中央値3〜7%
- 用途: D7はトップチャート入りの主要シグナル、D30はLTV予測の基礎
登場人物
Mallow
SENIOR CONSULTANT · 13Y
ZehnStudio26 のシニアコンサルタント。難しい話を噛み砕くのが得意。
Marsh
ROBLOX 初心者 · 読者代表
あるブランド企業のマーケター。専門用語に「それ何?」と聞いてくれる、読者の代弁者。
D1 との違い
Marsh
D1 とは別に D7、D30 もあるんですよね。これって、D1 の延長線上の話ですか?
Mallow
数字としては延長線だけど、効く打ち手は別系統。D1 は初回の「面白い!」で決まる。D7 は「来週も用事がある」で決まる。D30 は「習慣化したか」で決まる。違うレイヤーの話。
Mallow
Roblox中央値で 10〜15%、上位タイトルで 20〜25%。D7 はトップチャート入りの主要シグナルだと言われていて、ローンチ初週のここの数字でアルゴリズムが「このゲーム伸びる」と判断する。
Mallow
中央値 3〜7%、上位で 10%超。D30 が高いとLTVが伸びる。逆にD30が崩れていると、いくら新規を入れても穴の空いたバケツになる。広告投資の判断はD30とLTVのセットで考える。
Marsh
D1 から D7、D7 から D30 って、だいたい一定の割合で減るんですか?
Mallow
典型的には べき乗則に近い減衰。D1 35% → D7 12% → D30 5% みたいに、最初の急減のあと緩やかに下げ止まる。「D7 と D30 の比率」が崩れていたら、コアファン層の薄さを疑う。たとえば D7 15% なのに D30 が 2% を切るなら、習慣化の設計が弱い。
Marsh
D7 と D30 を上げる打ち手は別なんですよね。どう違うんですか?
Mallow
D7 は「週次イベント」「週末限定コンテンツ」「7 日連続ログインボーナス」が効く。来週の予定に組み込ませる発想。D30 は「シーズン制」「ギルド・コミュニティ」「長期目標(30 日かけて達成するアチーブメント)」が効く。月単位の「居場所」を作る発想。
計算式とベンチマーク
D7 Retention = Day 7 に再訪したユニーク数 ÷ Day 0 にプレイしたユニーク数
D30 Retention = Day 30 に再訪したユニーク数 ÷ Day 0 にプレイしたユニーク数
- D7: 中央値 10〜15%、上位 20〜25%、トップ 30%超
- D30: 中央値 3〜7%、上位 10%超、トップ 15%超
- D7÷D30 比: 健全なら 2〜3 倍程度。それ以上開いていたら長期定着が弱い
- シーズン制ゲーム: 新シーズン投入直後はD30がリセット気味に上振れる
具体的な数字で考える
Marsh
D0 が 10,000 人、D7 が 1,200 人、D30 が 300 人。D7 12%、D30 3%。これってどう評価しますか?
Mallow
D7 は中央値、D30 は中央値の下限。D7/D30 比が 4 倍あって、これは長期定着が弱い兆候。D7 まではコンテンツの目新しさで持たせているが、習慣化までは至っていない状態。
Marsh
D30 を 3% → 7% に持っていけたら、LTV はどれくらい変わりますか?
Mallow
ざっくり 1.5〜2 倍。D30 が伸びるということは平均生存日数が延びるので、ARPDAU × 生存日数 で計算する LTV がそのまま伸びる。広告で払える単価も同じ倍率で上がるから、CAC の上限が広がって獲得余地が増える。
Marsh
D30 を上げるって、具体的に何から手を付けます?
Mallow
優先 3 つ。(1) 30 日かけて達成するアチーブメント(シーズンパス的なもの)を導入。(2) ギルド / フレンド機能で「居場所」を作る — 友人がいるとログイン理由になる。(3) 月初〜月末のロードマップ可視化 — 「今月のイベント予定」を見せて、月内の来訪動機を分散させる。
ロブロックスでの読み方
Roblox Creator Hub の「Analytics」タブの「Retention」グラフで Day 7 / Day 30 が標準表示されます。D30 はデータが溜まるのに 30 日かかるため、ローンチ直後は判断材料が揃いません。最初の 1 ヶ月は D7 を主要指標、2 ヶ月目以降から D30 を本格的な意思決定に使うのが現実的です。広告投資の判断は D30 と LTV のセットで行うため、両者が安定する 60〜90 日後を基準月とすることが多くなります。
よくある誤解
- 「D7 が高ければ D30 も高い」とは限らない: D7 はコンテンツの目新しさで稼げるが、D30 は習慣化の設計次第。両者は別の打ち手が必要
- シーズン投入直後の D30 跳ね上がりに騙されない: 新シーズンで一時的に休眠ユーザーが復帰すると D30 が上振れる。平時のベンチマークと混ぜない
- 母数が小さいコホートの D30 はブレが大きい: 100 人のコホートで D30 5% は 5 人。1〜2 人の差で大きく見える数字になる。最低 1,000 人を確保する
関連する指標
- Day 1 Retention: 短期の興味、ペアで見るのが基本
- LTV: D30 が基礎値になる
- Cohort Analysis: D7/D30 はコホート単位で見ると施策の効果が切り分けられる
- Stickiness: D30 が高いほど Stickiness(DAU/MAU)も上がりやすい
- CAC(Customer Acquisition Cost): D30 起点の LTV と組み合わせて広告投資判断に使う